私の子供は自閉症スペクトラム障害です。
ですが、診断を受けるまで、
全くどんな病気なのかも知りませんでした。
診断を受けた時、正直、ショックでした。
どうして私の子供が・・・と、悲しくなりました。
ですが、それまでずっと育てづらさを感じていました。
他の子供より言葉が遅れている、癇癪などの問題行動もありました。
なので、やっと解決の糸口がつかめると思いましたが、
これから先、私達家族の未来がどうなるか、不安でもありました。
知らないことには不安になりがち。
きちんと病気を理解して、
子供と楽しく向き合えるようになりたい
と思った私が紹介します。
自閉症スペクトラム障害ってどんな病気?
自閉症スペクトラム障害(自閉症スペクトラム症、ASD)は、
発達障害の一つです。
今までは、自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症など、
たくさんの診断名に分かれていました。
ですが、実際には一人一人症状が多様なため、
診断名を明確に分けるのが難しい状況でした。
そのため、自閉症、アスペルガー症候群、
高機能自閉症などを含めて、
自閉症スペクトラム障害に統合されました。
スペクトラムは、虹という意味です。
明確に分けられない、
虹のように境界線が曖昧で連続した集合体として、
幅広く考えられています。
自閉症スペクトラム障害の特徴的な症状
社会性がない
- 同年代の仲間関係を作るのが苦手。
- 場の空気を読めない。
- 人の気持ちを読めず、相手が嫌がることを言ってしまう。
- 言葉の裏を読むことが出来ずに、言葉を文字通りに受け取る。
コミュニケーションが難しい
- 他人の気持ちを想像するのが苦手。
- オウム返しや、一方的に話すなど、会話が成立しにくい。
- 相手や状況に合わせた言葉遣いが出来ない。
想像力の欠如
- 行動や興味が限定的で異常に熱中する。
- 変化に弱く、臨機応変に対応することが苦手。
- いつも通りを好むため、予定変更にパニックになる。
- 習慣や手順にこだわりがち。
- ドアを何度も開け閉めする・くるくる回るなどの常同行動をする。
私の子供の場合の症状
子供一人一人症状が異なりますが、
参考に、私の子供の場合の症状をまとめました。
- 同年代の子供よりも、上級生や大人と遊びたい。同年代の中だとひとりで好きなことをやることが多い。
- 相手の気持ちを考えず、相手が興味のない話でも一方的に話しがち。
- おもちゃを一列に並べるのが好きで、棚にはこだわって綺麗におもちゃを並べている。
- 予定変更にパニックを起こす。
- ドアや窓、エレベーターに異常な執着をする。
- 服は自分で選んだ特定の物しか着ない時期があった。
私の場合、親としての葛藤・・・
初めて成長が遅れていることに気付いたのは、
幼稚園に入った三歳の時でした。
自分の子供と、周りの子供達と比べて、
あまりの違いにショックを受けました。
みんな先生の話を聞いて楽しく手遊びしているのに、
どうして私の子供は一人教室の中に入らないの?
育て方がいけなかったと、自分を責めるようになりました。
それに、他の親や近所の人から
「わがままな子供」「また暴れている」
などと思われているのではと悩みました。
子供と一緒に出掛けるのは、苦痛で、
家に引きこもることが多くなりました。
でも、このままでは私も子供も
ダメになりそうだと思ったので、
相談することにしました。
保健師、幼稚園の先生、発達障害の病院の先生、
色んな人にたくさん相談しました。
涙を流しながら、子供の状態、
自分の気持ちなどを話ました。
相談を聞いてくれた先生方は、本当に真剣に話しを聞いてくれ、
たくさんのアドバイスもくれました。
そして、みんなと同じじゃなくてもいい、
違ってもいいと思えるようになりました。
困りごとや問題行動があって、
ちゃんと子供自身を見られなくなっていたことに
気付きました。
その頃、発達障害の病院で、
自閉症スペクトラム障害だと診断を受けました。
「自閉症スペクトラム障害という特性のせいなだけ。
私も子供も悪くない。
ただ、周りの子供たちよりも成長がゆっくりで、
少し不器用な所があるだけ。」だと考えたら、
他の子供と比べようとは思わなくなりました。
参考記事:発達障害者支援センターとは?支援内容や利用方法を紹介
最後に
- 自閉症スペクトラム障害(自閉症スペクトラム症、ASD)は、発達障害の一つ
- 自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症などを含めて、自閉症スペクトラム障害と統合
- 社会性がない、コミュニケーションの難しさ、想像力の欠如の特徴がある
まず、発達障害や自閉症スペクトラム障害かもしれないと感じたら、
保健師や小児科医、学校の先生に相談をしてみましょう。
自閉症スペクトラム障害では、子供本人が一番困っています。
自閉症スペクトラム障害の特徴と、子供の困りごとを理解して、
周囲がきちんと対応していくことで、
子供本人の困りごとを減らすことが出来ます。
子供や親が悪いわけではありません。
きちんと理解して、受け止めることが必要です。