「自閉症スペクトラムの人は、健康的な人に比べて寿命が短い」
という研究結果があります。
結果を聞くと不安になりますが、
まず寿命を短くしているリスクには
どんなことがあるのかを理解することが
必要だと思います。
私には、自閉症スペクトラムの子供がいます。
寿命が短いということを聞いた時には、
私より早く先立ってしまうのでは・・・
と不安になりました。
そこで、リスクを理解して、
気を付けたいと思った私が紹介します。
自閉症スペクトラムの人は寿命が短い?
自閉症スペクトラムだと健康的な人の平均寿命に比べて
平均18年寿命が短いというスウェーデンの研究結果が
発表されました。
※自閉症スペクトラム障害とは、
自閉症・アスペルガー症候群・その他の広汎性発達障害の総称です。
アメリカの研究では、自閉症スペクトラムの死亡時の平均年齢は
36歳という発表もあります。
どちらも海外での研究結果なので、
そのまま日本人に当てはまるという訳ではないですが、
自閉症スペクトラムの人は健康的な人に比べて
寿命が短くなるという傾向があるということだと思います。
どうして寿命が短くなる傾向にあるのか、3つのポイントを紹介します。
自閉症の人は危険が分からない?!
「想像力の欠如」という特徴があり、
危険を想像するのが難しいので、事故死が多いです。
事故死は特に低年齢で多く起こっているため、
寿命を引き下げています。
事故死の中で水の事故が一番多く、
溺死は特に5~7歳が多いため注意が必要です。
私の子供も水が大好きです。
とにかく、放っておいたら一人でいつまでも遊んでしまうくらい。
泳ぎたいという意欲が強く、まだ泳げないのに、
深いプールにも果敢に挑戦するので、目が離せません。
特に3歳くらいの頃は、水を見たら
池でも川でも入っていこうとしていたため、
力ずくで止めたり、水に近寄らないようにしたり、
気を付けていました。
自閉症スペクトラムは、危ないことに対して警戒心がないことが多く、
道路に飛び出したり、高いところに平気で上ったり・・・
何度も繰り返しやりがちです。
参考記事:自閉症発達障害とスイミング|知らないとまずい関係と3つの効果
リスクを回避するために・・・
- 日常生活での危険性を学ぶ。(水・車・高い所など)
- 水の事故を防ぐため、泳ぐ方法を学ぶ。
- 子供が小さいうちは危険な場所では目を離さない、危険のある場所には近づかないなどの対処をする。
自閉症の人は人とのトラブルを抱えがち?!
自閉症スペクトラムの人は、
対人関係のトラブルになることが多いです。
- 相手の気持ちや状況を考えない。
- 自己主張が強く、一方的な行動が目立つ。
- 相手が冗談として言ったことを言葉の通り受け取ってしまう。
自閉症スペクトラムの特徴により、
自分勝手だと思われたり、誤解されたりします。
様々なストレスを抱えることで、
体や心を壊してしまうきっかけになります。
ストレスから、自傷行為やパニックを起こして
事故やケガにもつながることもあります。
対人関係のトラブルを防ぐために
- 相手の気持ちを想像することを学ぶ。
- 言ってはいけない事や言い方を学ぶ。
自閉症の人に二次障害が起こる?!
自閉症スペクトラムに対して適切な対応をしないことで、
二次障害が引き起こされる場合があります。
二次障害には、うつ病・不登校・ひきこもりなどが起こるのですが、
自己肯定感の低さや、ストレスがきっかけとなります。
自己肯定感の低さというのは、自信のなさ、劣等感を感じている状態のこと。
うつ病の場合、自殺願望が高くなることがあるため、注意が必要です。
二次障害になってから対応するよりも、
まず二次障害になる原因を無くすことが大切です。
二次障害を防ぐためには・・・
- 些細なことからまず褒めて、自信を付ける。
- 家族や周りの人が自己肯定感を低くするような声掛けをしない。
- ストレスを少なくする。
- ストレスを回避する方法を学ぶ。
最後に
- 危険について学び、事故やケガを防ぐ。
- 対人トラブルにならないため、相手の気持ちや会話の方法を学ぶ。
- 二次障害を防ぐため、自己肯定感を高め、ストレスを回避する方法を学ぶ。
子供自身が事故やケガなどリスクを勉強するということは大切です。
小さいうちは難しいかもしれませんが、
事故などの危険なことは、絵に描くなど、
本人にとって分かりやすい方法で何度も教えると良いと思います。
寿命を短くするリスクを減らし、対応することで、
寿命を長くすることが出来ます。
自己肯定感を高めることで、
自信もついて子供の自立にもつながりますよ。